狼母さんと2匹の子山羊

軽度知的障害児と、そのお姉ちゃんの育児記録。

妊娠中のこと 6

羊水検査の結果が出るまでの間、検査でわかる4種類の染色体異常について、徹底的に調べました。


偉そうな言い方ですが、どの程度の障害であれば、自分が受容できそうか、ものすごく悩みました。


そして一人で散々悩んで出した結論が

「羊水検査で陽性が出たら、堕胎する。陰性な、出産する。」


産む前に、重い染色体異常があると判っているのに、それを受け入れて愛情を注いで育てていく自信など、私にはありませんでした。


何より、重い障害のある赤ちゃんを産むことで、健常児のメイの人生に負担になるようなことは避けたかったのです。



当時、私は結婚しており(今は離婚してシングルマザーです)、夫であり、お腹の中のヨウと、当時1歳のメイの父親でもある男性と一緒に暮らしていました。


しかし、メイを出産後、夫婦関係は悪化。


この時も、お腹の中にいるヨウのことを私がいくら相談しても


「産むのも育てるのもお前なんだから、どうするかはお前に任せる」


の一点張りで、全く話し合いになりませんでした。


それなのに、私の出した答えを伝えると

「え、殺すの?」

と、汚い物を見るような表情を浮かべて、責め立ててきました。


いつもそうでした。

夫婦の話し合いはしない、私に決めさせる、なのに、こちらが決めた事に文句を言い、自分は協力しない。


もし、赤ちゃんを産んで障害があっても、この人は今まで通り何もするつもりはないのだと、子供は私一人が育てるしかないのだと、思い知った瞬間でした。